加齢に華麗に立ち向かうオヤジ、FLUOROがここに参上だわ!
いやー、白髪混じりのお友達のみんな、元気しとるかね?こちとらブラック企業で心身をすり減らし、やっとの思いでたどり着いた安息の地、そう「休日」だわ。ゴロゴロしながらテレビ見て、昼間っから一杯やっちゃう…なんていう甘美な計画を立てとったんだけどね。現実はそう甘くないんだて、これが。
我が家のパワフルな次女、アリンコ(小学高学年)の鶴の一声で、俺の休日は秒で消し飛ぶんだわ。今日はそんな、全国のオヤジたちが涙なしには語れない、「なんでいつも俺なんだて!」っていう叫びをお届けするでね。
なぜだ!休日の司令官はいつも次女(アリンコ)
平日は仕事でヘトヘト。だからこそ、休日は充電期間として死守したい。そう思うのは世のオヤジたちの共通認識だと思うんだわ。それなのに、我が家にはそんなオヤジのささやかな願いをいとも簡単に打ち砕く、小さな司令官がいるんだて。
事件簿その1:公園でランニング練習の指令

ある晴れた土曜の朝。ソファと一体化し、テレビのリモコンを握りしめていた俺に、アリンコがキラキラした目で近づいてきた。
「オトウ!公園行って走る練習がしたい!」
運動会の練習でも始まるのかね。ええことだて。でもな、アリンコよ。君の視界の隅に、同じくリビングでくつろぐ母親、つまり俺の妻である「オカア」の姿が見えんのかね?
俺はすかさず、伝家の宝刀を抜いたんだわ。
「お、おう、いいな!じゃあ、オカアと行ってこやー」
完璧なパスだ。これぞ熟練の技。俺は心の中でガッツポーズよ。これで俺の安息の時間は守られた。そう、思ったんだけどね…。
オカアは俺の方をチラリと見て、一言。
「あなた、最近運動不足でしょ?ちょうどいいじゃない」
スゲェー!見事なカウンターだわ!俺の華麗なパスは、敵陣どころか自陣のゴールに突き刺さった。アリンコは「やったー!オトウと行ける!」と大喜び。オカアは「いってらっしゃーい」と涼しい顔。
これはダメだて!完全に詰んどるわ!
結局、ジャージに着替えてアリンコのランニング練習に付き合う羽目に。公園のトラックを何周も走らされて、俺の体力は開始10分でゼロよ。息も絶え絶えな俺の横を、アリンコは元気に走り抜けていく。
「オトウ、遅いー!」
もっとこうしてくれよー!いや、もっと手加減してくれよー!と心で叫びながらも、娘の楽しそうな顔を見てると、まあ、悪い気はせんのだな、これが。走り終わった後のジュースがやけに美味くて、「こんなんでいいんだて!」なんて思っちまうんだから、オヤジってのは単純な生き物だわ。
デジャブか?懲りないオヤジのパスワーク
一度あることは二度ある。いや、我が家では何度でもある。前回の公園事件から数週間後、またしても司令官からの指令が下ったんだて。
事件簿その2:突然の登山計画

「オトウ、今度の休み、山に連れてって!」
今度は「山」だと!?スゲェー!インドア派の俺に対する挑戦状か、これは。ランニングよりハードなのが確定しとるじゃないか。
でもな、俺も学習する男だて。前回の失敗は繰り返さん。今回はもっと巧妙にパスを回す必要がある。
「山か!いいなー!山のことは、やっぱり“山の神”に聞かなきゃな!オカアと行ってこやー」
どうだ!山の神、つまり家という小さな山の神のオカアに話を振るという、ギャグを交えた超高等テクニック。我ながら冴えとる。これにはオカアも一本取られたはず…だったんだわ。
「私、虫が嫌いだから山はちょっと…」
ヒドいわ!虫が嫌いって、そんな理由アリかよ!俺だって虫は得意じゃないんだて!ていうか、そういう問題じゃないだろ!
アリンコは「オトウと行きたいー!」と俺の腕にまとわりつく。オカアは「アリンコがこんなにお願いしてるんだから、連れてってあげなさいよ」と、もはや王妃から王への命令のような口調だわ。
はい、詰んだ。またしても俺の完敗だて。
結局、休日に早起きして、アリンコと二人で近所の低山に登ることに。ブーブー文句を言いながら登り始めたけど、頂上で見た景色と、そこで食べるおにぎりの美味さよ。アリンコの「オトウ、ありがとう!楽しい!」っていう一言で、疲れなんて吹っ飛んじまう。
…いや、吹っ飛んではいないな。体は正直だ。翌日、全身バキバキの筋肉痛で会社に行ったのは言うまでもない。「これでいいんだて!」と自分に言い聞かせたけど、体は正直だったわ。
最終局面?まさかのダブルブッキング

そして先日の日曜日。俺はもう覚悟を決めとった。どうせ今日もアリンコにどこかへ連れて行かれるんだろう、と。守りに入るのではなく、攻めの姿勢でパスを出してやろうと、心に誓ったんだわ。
「オトウ、公園行きたい!」
ほら、来た。想定内だて。今回はパスの相手を変えてみよう。
「おう、いいぞ!じゃあ、オネエ(長女・中学生)と行ってこやー!たまには姉妹で遊んでこい!」
中学生の長女、オネエにパスを出す作戦だ。最近は友達と遊ぶのが忙しくて、なかなか家族と出かけてくれんけど、妹の頼みなら聞いてくれるかもしれん。完璧な作戦だと思ったんだが…。
オネエはスマホから顔も上げずに一言。
「えー、めんどくさい。でも、オトウが車で送ってくれて、帰りにアイス買ってくれるならいいよ」
アリンコがすかさず、「じゃあ、オネエも一緒に行こ!オトウも!」
え?ちょ、待て待て。話が違うだて!俺は運転手兼スポンサーとして、結局参加することが確定しとるじゃないか!スゲェー、いつの間にそんな連携プレーを覚えたんだ、君たちは!
結局、俺が運転手として公園まで送り、二人が遊んでるのを遠くから眺め、帰りにコンビニでアイスを買い与えるという、完全なるアッシー兼財布係としての一日を過ごしたんだわ。
公園で遊ぶ姉妹の姿を眺めながら、ふと思ったんだて。「これはこれで、平和でいい時間だな」って。「こんなんでいいんだて!」って、心から思えたんだわ。
なぜオヤジは断れないのか?
白髪混じりのお友達のみんなも、きっと同じような経験があるんじゃないかね?「なんで俺が…」と思いつつも、結局は娘や息子の言いなりになってしまう。この現象、一体何なんだろうな。
娘の「お願い」は絶対命令
まず、娘の「キラキラした目」でお願いされたら、断れるオヤジはいないんじゃないか?「オトウと行きたい」なんて言われた日には、もう降参だて。威厳もクソもないわ。
妻の「無言の圧力」という最終兵器
そして、忘れてはいけないのが、妻、つまりオカアの存在だ。直接的に「あなたが行きなさい」と言われなくても、「あなた、暇でしょ?」という無言のオーラを背後から感じるんだて。あれには逆らえん。まさに“山の神”だわ。
結局、オヤジも楽しいんだて
まあ、なんだかんだ文句を言ってるけど、結局のところ、俺も娘と過ごす時間が好きなんだと思う。平日は仕事でほとんど顔を合わせられないからな。休日に娘の成長を間近で見られるのは、やっぱり嬉しいもんだて。
だから、次の休日も、その次の休日も、きっと俺はアリンコの専属アッシーとして、いろんな場所に連れて行かされるんだろうな。でも、それで娘の笑顔が見られるなら、「これでいいんだて!」って思うよ。
人生、まだまだこれからだわ!おじさんたちの味方のFLUOROも頑張るで、みんなも頑張ってちょーだい!
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