職場に強い影響力を持つ「女帝」のような人がいて、その周囲にいつも同じメンバーが集まっている。
俺は、そんな女帝を守り、同調し、ときには女帝が気に入らない社員と距離を置く人たちを、このブログでは「近衛兵」と呼んでいる。
でも、近衛兵をずっと続けられる人ばかりではない。
「なんで私は、あの人の機嫌ばかり気にしているんだろう」
「本当は嫌いでもない同僚まで無視する必要があるのか?」
「もうこんな人間関係に疲れた」
そんな違和感を持ち、女帝の取り巻きから抜けようとする人もいる。
問題は、その後だ。
女帝との距離を取った途端、昨日まで仲間だった人たちから距離を置かれたり、職場で孤立したり、これまでとは違う評価を受けたりすることがある。
俺自身、20年以上会社員として働き、決して健全とはいえない職場の人間関係を何度も見てきた。
そこでこの記事では、職場の女帝の取り巻き、つまり「近衛兵」を辞めると何が起こりやすいのか、そして孤立した後にどう立て直していけばいいのかを、実体験を交えながら紹介する。
最初に結論を言えば、女帝の取り巻きを辞めた直後は居心地が悪くなっても、それだけで人生に失敗したわけではない。
むしろ、自分の意思で働くためのスタートになることもあるんだわ。
『女帝シリーズ』職場の女帝と取り巻きの近衛兵たち 他の記事はこちら↓

女帝の取り巻きを辞めるきっかけは「小さな違和感」

近衛兵を辞める瞬間というのは、意外と劇的ではない。
「もうお前にはついていけない!」
と女帝に啖呵を切って、翌日から別グループへ移るような展開は現実にはあまりない。
もっと静かに始まる。
たとえば、
- 女帝が嫌っている社員を自分まで無視している
- 女帝の機嫌を損ねないことが仕事より重要になっている
- 本当は納得していない悪口に同調している
- 昼休みや飲み会まで女帝中心になっている
- 女帝に気に入られる人と嫌われる人で扱いが違う
そんな状況が続いて、ふと、
「俺、何をやっているんだろう」
と思う瞬間が来る。
これが、女帝グループから離れる最初のきっかけになることがある。
人間関係に合わせること自体が悪いわけではない。
会社員なら、ある程度周囲とうまく付き合う必要もある。
しかし、誰かに気に入られるために別の誰かを傷つけたり、自分の考えを押し殺したりする状態が続くと、どこかで限界が来る。
「このままでいいのか?」
そう思えるようになった時点で、すでに自分の中では女帝との距離が始まっているのかもしれない。
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女帝の取り巻きを辞めると突然距離を置かれることがある
俺が見てきた中で特に怖いと感じたのが、派閥から抜けた人に対する態度の変化だ。
昨日まで普通に話していた人が、急によそよそしくなる。
以前なら、
「〇〇さん、これどう思う?」
と頻繁に話しかけられていたのに、急に会話が減る。
休憩時間の雑談に呼ばれなくなる。
自分が近づいた途端、それまで話していた人たちが黙る。
業務上必要な情報まで後から知らされる。
こうした変化が続けば、
「私、何かした?」
と不安になるのも当然だと思う。
無視や仲間外れは単なる「人間関係の問題」とは限らない
ここで知っておきたいのが、職場で行われる「無視」「仲間外れ」の扱いだ。
厚生労働省の「あかるい職場応援団」では、パワーハラスメントの代表的な行為類型の一つとして、
「人間関係からの切り離し」
を挙げている。
具体例には、隔離、仲間外し、無視などが含まれている。
もちろん、職場で話しかけてもらえなくなっただけで、すべてがパワハラになるわけではない。
パワハラに当たるかどうかは、優越的な関係を背景とした言動か、業務上必要かつ相当な範囲を超えているか、就業環境が害されているかなどから判断される。
しかし、
「職場の人間関係だから仕方ない」
と何でも我慢する必要もない。
特定の社員を集団で無視したり、意図的に仕事から外したり、必要な情報を与えない状態が続いているのであれば、単なる好き嫌いとは別の問題として考えた方がいい。
取り巻きを辞めると「評価が下がった」と感じることもある
次に起こりやすいのが、仕事上の評価の変化だ。
近衛兵だった頃は、女帝が仕事をフォローしてくれたり、失敗をかばってくれたりしていた人もいるかもしれない。
ところが距離を取った途端、それがなくなる。
以前なら見逃されていたミスを指摘される。
逆に成果を出しても以前ほど褒められない。
会議で発言しても反応が薄い。
すると、
「急に評価を下げられた」
と感じることがある。
ただ、ここは冷静に分けて考えたい。
本当に不当な評価を受けている場合もあれば、それまで女帝との関係によって多少守られていたものが通常の評価に戻っただけの場合もあるからだ。
だからこそ重要なのは、女帝からの評価と、自分自身の仕事の実力を切り離すこと。
営業なら売上や目標達成率。
事務職なら処理件数や正確性。
専門職なら資格や知識、実績。
可能な限り客観的な数字や成果を残しておく。
女帝の「好き・嫌い」ではなく、自分の仕事を説明できる材料を増やしていくんだわ。
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元・近衛兵は女帝から距離を置かれる場合もある

以前の記事では、
「元・近衛兵は内部事情を知りすぎているので、女帝から攻撃されにくい」
という書き方をしていた。
これは、俺が実際に見てきた職場では確かに感じることがあった。
近くにいたからこそ、
- 誰が誰の悪口を言っていたか
- 誰がどんな指示を出していたか
- 誰をどのように孤立させていたか
- 上司には何と説明していたか
といった事情を知っている人もいる。
そのため、派手に揉めるより「お互い距離を取る」という関係になるケースもある。
ただし、これはすべての職場に当てはまる話ではない。
逆に、派閥を抜けたことで攻撃対象になるケースもあるだろう。
大事なのは、
「女帝がこれからどう動くか」を予想することにエネルギーを使いすぎないこと。
女帝の感情はコントロールできない。
自分でコントロールできるのは、自分の行動と仕事だけだ。
ここを切り分けられるようになると、少しずつ楽になる。
女帝グループを抜けて孤立したときにやること
では、実際に取り巻きを辞めて職場で孤立してしまったらどうすればいいのか。
俺なら、次の5つを意識する。
1.こちらから無視し返さない
相手に無視されたからといって、自分まで無視する必要はない。
挨拶はする。
仕事に必要な報告・連絡・相談もする。
ただし、それ以上無理に仲良くしようともしない。
「仕事上必要なコミュニケーションは普通にする」
これだけでいい。
相手と同じ土俵に降りないことが、自分を守ることにもなる。
2.業務上必要な情報は文章で残す
口頭だけのやり取りが多い職場では、
「言った」
「聞いていない」
というトラブルが起きやすい。
人間関係が悪化しているときはなおさらだ。
重要な指示、納期、依頼事項などは、可能な範囲でメールやチャットなど記録が残る方法を使う。
これは誰かを告発するためではない。
自分の仕事を正しく行ったことを確認できるようにするためだ。
3.仕事の評価を客観化する
女帝から褒められることを仕事の評価基準にしてしまうと、距離を置いた瞬間に自信まで失ってしまう。
だから、
- 売上
- 達成率
- 処理件数
- 顧客からの評価
- 保有資格
- 習得したスキル
- 担当したプロジェクト
などを書き出してみる。
会社の中だけでなく、社外でも通用する自分の強みを確認しておく。
これは転職する、しないにかかわらず役に立つ。
4.無視や嫌がらせが続くなら記録する
もし単なる距離ではなく、
- 集団で無視される
- 必要な業務連絡だけ自分に来ない
- 意図的に仕事を外される
- 人前で侮辱される
- 不自然なほど低い評価を受ける
といった状況が続くのであれば、日時・場所・相手・内容を簡単に記録しておく。
厚生労働省も、ハラスメントに悩んだ場合は会社の相談窓口、人事労務担当者、信頼できる上司などへ相談することを案内している。
自分一人で「我慢するしかない」と決めつけないことが大切だ。
5.会社に残る以外の選択肢も準備する
すぐに会社を辞める必要はない。
ただ、
「この会社しかない」
と思い込む必要もない。
転職サイトを見るだけでもいい。
自分の職歴を整理するだけでもいい。
求人票を見て、
「今の経験なら、こういう会社にも行けるのか」
と知るだけでも心理的にはかなり違う。
逃げ道がないと思うから、人は必要以上に相手を怖く感じる。
選択肢を持っておくこと自体が、自分を守る武器になるんだわ。
女帝の取り巻きを辞めた人に起こりやすい3つの末路
では実際に、近衛兵を辞めた人はその後どうなるのか。
俺が会社員生活の中で見てきた範囲では、大きく3つに分かれていた。
末路1.職場で静かに距離を取って働く
まず一つ目は、女帝派閥から完全に離れ、必要最低限の人間関係で働き続けるパターンだ。
以前のように雑談には参加しない。
飲み会にも行かない。
仕事だけして帰る。
一見すると寂しく見える。
しかし本人にとっては、
「以前より楽になった」
ということもある。
女帝の機嫌を毎日確認する必要もない。
誰かの悪口に同調する必要もない。
「今日は女帝の機嫌が悪いから気をつけよう」
と神経を使わなくてもいい。
会社は友達を作る場所ではなく、仕事をする場所。
そう割り切れるなら、これも一つの働き方だと思う。
末路2.仕事に集中して評価を取り戻す
二つ目は、人間関係ではなく仕事そのものに軸を移すパターン。
これは強い。
女帝に使っていたエネルギーを、
「資格を取ろう」
「営業成績を上げよう」
「専門知識を増やそう」
という方向へ使う。
社内政治から一歩離れ、自分の市場価値を高める。
そうなると、
「女帝にどう思われているか」
という問題そのものが、小さくなっていく。
社内の誰か一人に評価されなくても、
お客さんから評価される。
別部署から評価される。
転職市場で評価される。
そんな状態になれば強い。
会社の中の人間関係が、人生のすべてではなくなるからだ。
末路3.最終的に会社を辞める
三つ目は、転職や退職だ。
実際、俺が見てきた中でも、最終的に会社を去った人はいる。
一度大きく崩れた人間関係を元通りにするのは簡単ではない。
特に、女帝のような人物が強い影響力を持ち続けていて、会社側もその状態を黙認している場合、個人の努力だけで職場環境を変えるのは難しい。
そんな会社から離れることを、単純に「逃げ」と呼ぶ必要はないと思う。
俺自身も40代になってから転職した。
転職して分かったのは、
会社が変われば、当たり前だと思っていた職場の常識まで変わる
ということだった。
前の会社では我慢するしかないと思っていたことが、別の会社ではそもそも存在しない。
そんなこともある。
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「近衛兵」を辞めたことは失敗ではない

今、女帝との距離を取ったことで職場で孤立している人がいたら、一つ伝えたい。
取り巻きを辞めたこと自体を後悔する必要はない。
確かに以前より守ってもらえなくなったかもしれない。
雑談相手も減ったかもしれない。
会社に居づらくなったかもしれない。
しかし、
誰かの機嫌を取るために別の社員を無視する。
本当は納得していないことに同調する。
嫌われるのが怖くて自分の意見を言えない。
そんな状態から抜け出したのであれば、それは一つの前進でもある。
会社員生活は長い。
特に40代なら、まだ定年まで十数年、場合によっては20年以上働くことになる。
その時間を、
「誰に気に入られるか」
だけで生きるのは、あまりにももったいない。
仕事そのものを評価してくれる場所は、今の部署だけとは限らない。
今の会社だけとも限らない。
まとめ|女帝から離れた後こそ自分の仕事を取り戻す
職場の女帝の取り巻き、つまり「近衛兵」を辞めると、残念ながらすべてがすぐ良くなるとは限らない。
むしろ最初は、
- 女帝や取り巻きから距離を置かれる
- 雑談や情報共有から外される
- 評価が変わったと感じる
- 周囲から警戒される
- 職場で孤独を感じる
といったことが起こる場合もある。
しかし、そこで人生が終わるわけではない。
厚生労働省の令和5年度「職場のハラスメントに関する実態調査」では、過去3年間に勤務先でパワーハラスメントを経験したと回答した労働者は19.3%だった。
職場の人間関係やハラスメントに悩んでいる人は、決して珍しい存在ではない。
大切なのは、女帝を倒すことではない。
女帝から好かれることでもない。
自分がどんな環境で、どんな仕事をして生きていきたいのかを取り戻すことだ。
女帝の取り巻きを辞めて孤立したなら、
仕事に集中して残る。
別部署へ移る。
スキルを身につける。
会社に相談する。
転職する。
いくつもの道がある。
一つの職場の一つの人間関係だけで、自分の人生まで決める必要はないんだわ。
女帝の顔色ではなく、自分の人生を見て働こう。
それが、20年以上会社員をやってきた俺が一番伝えたいことだ。
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